底辺からの便り

底辺の、底辺による、底辺のための法律家になります

記録指針四

このブログを始めて早四か月近くたちました。気力の浮き沈みはあるもののリベンジの誓いを立ててから総じて順調に学習継続できています。

さて、主目的であった「基礎講座」受講ですが、9月末までにほぼ一周しました。復習が甘かった気もしますが、可処分時間との関係もあり、仕方がありませんでした。まずはやり切ること、実績を作ることも大切です。これだけの範囲を「聞く・読む」の学習を中心に4か月弱で回すのは結構しんどいことでしたが、ざっくりとはやり切ったという自信もつきました。

さて「基礎講座」の感想ですが、まずは公法系です。
判例中心の学習でありましたが、特に憲法判例の「パワーワード」に対する意識が高まった気がします。ぼくは憲法の答案の場合、主観に先走りすぎるきらいがあるのですが、判例の「パワーワード」を意識することで、主観に基づいた答案から卒業したいと思います。
行政法判例中心の学習でしたが、行政裁量について理解不足が少し解消された気がします。
公法系の「基礎講座」に関して最も印象に残ったのは、思っていた以上に判例中心主義の講義だったことです。意外な収穫でした。

続いて民事系ですが、民法が鬼門です。「基礎講座」を聞いても、やはり苦手は克服できそうにありませんでした。講義自体は公法系とは異なり、判例中心ではなくテキスト中心の講義でしたが、眠たくなるのを止めることができませんでした。テキスト自体には工夫がこらされています。具体例が豊富に組み込まれていて「あてはめ」の練習ができるのですが、それでもやはり(苦手だからなのか)人の話を聞くと眠たくなってしまうのです。
対して、会社法民法と打って変わって目が覚めるくらい先生の話が面白かったです。まさに「わかったつもり」にさせてくれる講義でした。逆に講義から何も吸収できていないのではないかという不安にも駆られます。復習を何度も繰り返し、知識・考え方を定着させていきたいと思います。
民訴法は講義が高度過ぎて全体の半分も理解できなかった気がします。もう少し腰を据えて苦手項目に絞って復習を繰り返したいと思います。

最後に刑事系ですが、講義自体に不満はありませんでしたが、刑法総論と捜査法の講義がしっくりきませんでした。
今まで「基本書」中心で学習してきましたが、刑法はいわゆる「結果無価値一元論」で学習していました。しかし、今回の講義は「行為無価値結果無価値二元論」の立場でした。刑訴法も、捜査実務寄りの価値観で講義を進められていました。立場の異なる学者先生の教科書で今まで学習してきたので、違和感を覚えてしまったのだと思います。
基礎講座の先生もご自身でおっしゃっていましたが(行為無価値と結果無価値の価値観の相違)どっちが正しいとかではなく、感覚的なものにすぎないとのことでした。
もっとも、感覚的に結論が合わなかったとしても、論理的に筋道立っていれば「なるほど」と思え、刑事系科目の理解が深まったと思います。

いずれにしても、10月9、10日に今年の予備論文の問題を解いて現状の実力を測ります。